ランニングは健康維持に最適な運動です。身体的な効能だけでなく精神的な効能もとても大きなことが知られています。ランニングをすることで睡眠の質も改善できることがわかっています。心身ともに健康になるためにランニングを始めてみませんか。
ランニングは睡眠の質を向上させる
睡眠に関して悩んでいる人は増加し続けています
日本国民の5人に1人、60歳以上となると3人に1人が睡眠に悩まれているようです。自分に合った快適な睡眠をとれるようにするにはどうすればいいのでしょうか。まずは睡眠というものについて正しく理解をすることが大切です、睡眠には生体リズムが大きく関わっています、そのリズムはどのように働いているのかを理解し、そのリズムに合わせていくことができれば睡眠の質は改善されると考えられています。
睡眠の質を改善する7つの方法
睡眠改善といっても、なにかを劇的に変えるということではありません。睡眠のメカニズムを理解いただき、そのうえで幾つかの生活習慣を改善してもらえるだけで、これまでとは違った睡眠が今夜から体感できるはずです。参照:今夜からできる睡眠改善法
朝しっかりと起きること
私たちには、生体リズムが備わっていて時間と共にリズムを刻んでいます。このリズムが整っていれば、昼間は元気に活動し、夜はぐっすり眠ることができます。リズムのスイッチを入れたり整えたりしてくれるのが朝陽です、厳密にいうと朝の光です、夜から朝に変わったということを光によって、しっかりと脳に信号を送るということです。
そうすると、セロトニンというホルモンが分泌され、そのホルモンの分泌を機に、眠りを催すホルモンであるメラトニンの分泌へと繋がっていきます。メラトニンなどホルモンの分泌については「睡眠の質をあげるための基本知識」も参考にお読みください。
朝陽を浴びることで体内時計はリセットされセロトニンの分泌が促されます、このセロトニンの分泌が睡眠時に必要なメラトニンというホルモンの分泌に繋がっています。ですから疲れた時にこそ早起きをして朝陽をしっかりと浴びるというのが大切になります。
ちなみに朝陽を浴びるというのは、屋外に出なくても外光の入る窓の近くにいるなどでも効果はあります。朝はバタバタと忙しい時間ですが、できれば20分ほどは朝陽を浴びる習慣をつけてもらえれば睡眠の質も変わり、生活の質が向上しますので試してみてください。
朝起きて太陽光を浴びてもうらうことで、生体リズムと調和した覚醒のスイッチが入ります。この覚醒のスイッチを入れるというのが、なによりも大切です。覚醒のスイッチと睡眠のスイッチは実は同じで、朝に入れる覚醒スイッチが夜の睡眠へと繋がっています。
逆にご注意いただきたいのは、夜間には強い光をできるかぎり浴びたりはしないようにしてください、入眠準備に入った生体リズムを狂わしてしまいます。夜は、白熱色の柔らかい光で照度も落としてリラックスできるようにしてみてください。
ベッドでスマホを見ないこと
眠ろうとベッドに入ってから、暗い部屋の中でスマホを使うと生体リズムを狂わせてしまいます。その原因となるのが、パソコンやスマホにも使用されている視認性を高めているブルーライト。 明るい外光がある時にも、見え易いようにとブルーライトという光を放っているのですが、眠る前にブルーライトという強い光を見ると脳は太陽光と勘違いしてしまい、本来は夜になると眠りへと導くメラトニンというホルモンが分泌されにくくなってしまいます。 朝の光を感じた情報が脳に届いてから、子供は14時間後、大人は16時間後に、睡眠を促すメラトニンが分泌されて眠くなり、眠ってから3時間後に分泌量が最大となるリズムでノンレム睡眠時の深い眠りに関わっています。また睡眠を促すだけでなく、強い抗酸化作用があり、酸素と反応して生み出された活性酸素を除去して身体の疲れをとる役割もあります。
ただメラトニンは明るい光によって分泌が止まってしまいますのでスマホやPCを見るというのは、睡眠1時間前には止めておく習慣をつけるようにしてみてください。これは今夜から直ぐにできることです。
適度なリズム運動をすること
睡眠のために毎日しっかりとトレーニングをすべきということではありません。むしろ激しい運動は、活性酸素を産生させてしまい身体にも悪影響があることがありますので注意が必要です。運動習慣がある人には不眠が少ないというデータもあるようですので、適度な運動の習慣化を目指してみてください。
適度な運動とは、負担が少なく習慣化できるようなウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を20分くらいです。また運動のタイミングですが、睡眠のことだけを考えると、夕方から夜にかけて就寝3時間前を目安にするといいようです。これは運動をすることで一時的に体温が上がるので、入眠時には身体の深部体温が下がりやすくなり、入眠しやすくなるという理由です。下記にある入浴にも通ずる生体機能を理解した行動となります。睡眠直前に運動をしてしまうと交感神経を刺激してしてしまい、眠りにくくなるので注意してください。参考:厚生労働省 快眠と生活習慣
就寝3時間前までに食事は終わらせること
残業で遅くなって夕食が22時頃、そして就寝が24時などというのはよくあることですね。睡眠の質をあげるためには、遅くとも就寝3時間前には食事を終わらせるように注意してください。睡眠とは、内臓も休ませてあげることだと理解しておいてください。
ベッドに入るときは、身体も心もリラックスした状態であることが、睡眠の質を改善するポイントなのですが、食後直ぐの状態だと、胃腸が消化のために働き続けてしまっています。そうなると睡眠の質に大きく影響しているノンレム睡眠時に深い睡眠に入りづらくなってしまいます。 睡眠前の飲酒も実は同じことで、ナイトキャップなどといわれて入眠を促すためにお酒を飲まれる方もいらっしゃいますが、アルコールの血中濃度が高くなると一時的には鎮静作用で眠くなるのですが、アルコールが体内で分解されると急にその作用が醒めることで、目覚めやすくなるだけでなく、体内の水分が奪われるので喉が渇きやすくなり、また利尿作用からトイレに行きたくなり、睡眠の途中で目が覚めることが増えてしまいます。 関連:睡眠の質をあげるための基本知識
入浴は就寝2時間前頃にすること
湯冷めをするから眠る前にお風呂に入る、ということを習慣づけられていたかたも多いのではないでしょうか。入浴は身体を清潔にするだけでなく、質の高い睡眠にも大きな影響があります。入浴は、就寝2時間前を目途に行うのが、質の高い睡眠へ誘うひとつです。
入眠には、深部体温を下げるというものがあります。赤ちゃんが眠たくなっているサインのひとつに手足が温かくなるといというものがあります。手足から、熱を放射して、身体の内部の体温を下げているのです。同じように、大人も入眠前には、深部体温が下がりますので、入眠2時間ほどまえに身体を温めることで、ちょうど入眠時に深部体温が下がるということです。入眠直前の入浴は、深部体温を上げてしまいますので、実は逆効果なのですね。
そしてもうひとつ、入浴には交感神経優位の状態から、副交感神経優位のリラックスした状態になるという効果があります。緊張状態では、寝付きにくいですのでリラックス状態で入眠を迎えることができるように心がけてください。
リラックスすること
これまでに記してきたように、睡眠時には副交感神経が優位にならなければなりません。つまりリラックスした状態でなければ入眠しにくいということです。そのために、スマホを見ないようにしたり、入浴をしたりと、生体機能として副交感神経が優位な状態となるように
整えることが必要だという訳です。
音楽を聴いたり、映画を観たり、受動的な行動でリラックスできることが、睡眠前には望ましいです。テレビも一生懸命に見てしまうと目がチカチカと頭の中に残像が残ってしまいますし、激しい音楽を大音量で聴いたりすると興奮してしまいます。こうなると交感神経が優位になっている状態なので、睡眠を意識して虫の音色や川のせせらぎなどの心地いい環境音やスローな選曲を心がけてみてください。
睡眠環境を整えること
どのような環境が睡眠にとっていいのかを理解すれば、直ぐに対応できることのひとつが睡眠環境づくりです。例えば「部屋が暑くて眠れない」「枕が固いし高くてうまく眠れない」「マットレスが柔らかすぎて身体が沈んで腰が痛い」というような状況では、毎日少しづつのストレスが蓄積され、質の高い睡眠にはなりませんので、自分にとって快適に眠れる睡眠環境を整えることは大切です。
寝室の電灯
まず眠る部屋の電灯では、白く眩しい蛍光色ではなく、色温の高い白熱色にしたほうがリラックスできます。そして、睡眠時にはできるだけ部屋は暗くしてください。明るいと睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられるようです。
部屋と寝床の温度調整
つぎに室温を調整することも快適な睡眠環境には大切な要因です。室温としては、夏季は25℃〜26℃、冬季は22℃〜23℃、湿度は通年50%〜60%。布団の中は、温度が約32~34℃、湿度が50%前後が理想的だといわれています。この状態が保てるように、季節に合わせてエアコンを利用したり、季節に適した寝具を選ぶことも大切です。
リラックスできる服装
眠るときにはリラックスしなければならないと何度も繰り返し伝えてきました。眠るときの服装は、身体を締め付けたりしないリラックスできるものを選んでください。また季節によって、寝具とともに温度調節できるような服装を選ぶことも大切です。
生活習慣病の予防にランニング
日本人の約6割は生活習慣病になるといわれています。肥満による糖尿病や高血圧、心疾患や脳血管疾患、癌などの予防には、適度な運動とバランスの取れた食事が不可欠です。もちろん喫煙は百害あって一利なし、飲酒も度を過ぎると身体にダメージを与えてしまいます。 ランニングには下記の効果があるといわれています。 1・ダイエット
2・自律神経の調整 3・心肺機能の向上 4・脚筋力の向上
5・達成感等による自己肯定感醸成(ストレス解消)
日本のランニング人口は増えています
笹川スポーツ財団が行った調査によると2020年におけるジョギング・ランニング実施率(年1回以上)10.2%、推計実施人口1,055万人と、調査開始以来最高となっています。ただし性別の実施率では、男性14.9%、女性5.6%と、9.3ptもの差があるようです。
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BaSRC(ボディ&ソウルランニングクラブ)には、ランニング初心者のかたが多くいらっしゃいます。走力は問題ではありません。タレントでランナーでもあり、睡眠改善インストラクターやジュニアアスリートフードマイスターの資格を持つ西谷綾子がメインコーチを務めており、笑顔が絶えることのない愉しいランニングクラブです。
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Body and Soul Running Club
ニシムラ コウジ 健康管理士・睡眠健康指導士
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